第138章

橘詩織が放った言葉は、あまりにも淡々としていた。

それを受けた西園寺玲央の表情が、見る見るうちに陰る。

食卓を包む空気は、いっそう異様なものへと変わった。

橘詩織は相変わらず彼女を徹底的に無視し、黙々と食事を続けている。

一方、西園寺玲央の目の前に置かれた料理は、ほとんど手つかずのままだ。

彼は橘詩織を凝視していた。こちらの干渉を一切受け付けず、存在すら認めないようなその態度に、腹の底から湧き上がる怒りを抑えきれなくなりそうだった。

無理やり食事に連れ出したことも、白川亜希の親愛アピールをあえて受け入れて挑発しようとしたことも、すべてが暖簾に腕押しで、虚しさだけが募る。

……

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