第62章 千葉椿が競売にかけられた

千葉椿は、ようやく悟ってしまった。自分を待っているのが、どんな運命なのかを。林田尤介――あいつは、容赦がない。

いま彼女は、例のスタッフに腕を掴まれたまま、逃げようにも逃げられない。助けを呼びたくても、目隠しをされていて何も見えない。ここにいる連中が助けてくれるかどうかすら、判断できない。

だから――一歩ずつ、状況を見て動くしかなかった。

しばらくして、千葉椿は背中を押されるように前へ進まされる。やがて、瞼の裏にじわりと光が滲んだ。

予想どおりだ。

押し上げられるようにして辿り着いたのは、競り台。スタッフに肩を押さえつけられ、椅子へ座らされる。

そのとき、競売人の声が会場に響いた...

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