第94章 致命的な毒薬

玉城崇はスマホを取り出し、そのまま通話に出た。

「鷲尾殿」

『玉城崇。金山病院のほうは、何のガス中毒だと判明したか?』

玉城崇は首を横に振る。

「まだです。立田先生がちょうど病室におりますが、お話しされますか?」

だが鷲尾南作は、その問いには答えず、別のことを訊いてきた。

『紅蓮さんと義姉さんは、目を覚ましたか?』

「いえ。三郎様も奥様も、ずっと昏睡したままです」

『俺が行く』

それだけ言うと、鷲尾南作は一方的に通話を切った。

玉城崇はスマホを見下ろし、いまいち腑に落ちないまま、立田あきらへ振り返る。

「立田先生、毒素の成分は出ましたか?」

立田あきらは困り顔のまま眉...

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