第95章 毒を盛った者

「解析できた」

鷲尾南作はそう言いながら、羽鳥紅蓮の掛け布団の端を整えてやる。

「例の薬だけど……幸い、体内に入った量は多くない。いま点滴してる薬は、あの薬物に拮抗する作用がある」

「その薬物って……?」

「短期なら臓器の機能を落とす。長期だと……人を植物状態にして、最終的には命を奪う」

「誰の仕業だ?」

鷲尾南作と玉城崇の会話に、氷みたいに冷たく、なのに妙に耳に残る低い声が割り込んだ。

考えるまでもない。声の主が誰かなんて。

玉城崇と玉城三吾が、弾かれたようにベッドへ顔を向ける。

「三郎様……! 三郎様、目を覚まされたんですか!」

羽鳥紅蓮は眉をわずかに動かし、それから...

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