第46章

雪乃の母が、真っ先に言った。

「今すぐ秋山家に連絡しましょ! 御曹司を見つけたって!」

雪乃の父が眉を吊り上げる。

「馬鹿か。神崎家の手柄を横取りする気かよ」

見つけたのは神崎家だ。ここで新井家が自分の手柄にすれば、神崎家にも秋山家にも恥をかかせることになる。

雪乃の母は焦って唇を噛む。

「じゃあ、どうするのよ……」

秋山家も神崎家も、清原市の三大名門のうち二つ。家柄も影響力も、比べものにならないほど大きい。 新井家など、せいぜい大物たちの中に紛れ込んだ小者にすぎない。

せっかく取り入る機会が転がってきたのに、何もしないのは損だとしか思えない。

雪乃の父は顎に手を当て、しば...

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