第56章

一同は大翔を見つめ、言葉を失った。

これは……自信過剰なのか、それとも世間知らずなのか。公衆の面前で「署長を出せ」と喚くなんて――。

自殺行為だろ。

案の定、警官が鼻で笑った。

「お前の師匠、南雲賢治。XXX小学校卒。卒業後は工場で5年ネジ締め。窃盗で懲役2年。出所後は高架下で占いを名乗って金を騙し取り、ある女性の治療費20万円――命綱の金まで巻き上げている」

そう言いながら、警官は書類を突きつける。

「それで今も堂々と詐欺まがいの真似か。誰を呼んでも無駄だ。連れて行け!」

ざわっ、と空気が揺れた。

もし今のが全部事実なら――南雲先生は最初から、ただの詐欺師じゃないか。

さ...

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