第73章

紬は俯いたまま、枝で地面にあっちこっち線を引きながら言った。

「すっごく、すっごく遠いところに行くの。もう二度と、帰れないところ」

神崎旭「…………」

――つまり。

魂のひょうたんを満たせなければ、紬は死ぬかもしれない、ってことか。

旭は長いこと黙っていた。ようやく口を開く。

「さっきの……太ったおばさんみたいな幽霊、他にもいるのか?」

いるなら、さっさと捕まえる。

べつに、紬が「満たせなかったら死ぬかも」なんて言ったからじゃない。ただ――

ただ、xとyを計算した以上、結果が合ってるか検証しないといけないだけだ。

うん。そういうことにしておく。

不意に、蒼海が旭の顔のす...

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