第99章

立花家の面々は、興奮を隠しきれなかった。

ただ一人、若い男だけが逡巡して口を開く。

「隆介じいさん……立花さんが急に来るって言い出したの、変じゃないですか?」

そう言ったのは立花誠治。立花由樹の弟の息子で、清原市で働くために立花家に身を寄せている。

立花隆介は顎髭を指で捻り、どこ吹く風で言った。

「同じ立花の姓だ。本家だ分家だ言ったところで、結局は身内。来てくれるならそれでいい」

理由なんてどうでもいい。来る、それがすべてだ。

誠治はなおも首を振る。

「でも……どうにも引っかかります。あの立花さんって、副級の連中にすら顔を立てない人でしょう」

立花美佐子が目を吊り上げた。

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