第4章

「それは――絶対に無理」

思わず口をついて出た。迷いなんて、欠片もなかった。

カレブの目が、一瞬で底まで沈む。私の顔の横に突っ張っていた腕がぎゅっと締まり、手の甲には血管が浮き上がった。

空気がごそりと抜け落ちたみたいに、息が詰まる。圧が、肌に貼りつく。

そのとき、外からドアが押し開けられた。

「ご主人さま……」

リアムだった。きつめのチェックシャツを着て、襟元は大きくはだけたまま、ドア枠にもたれかかっている。

碧い瞳で私に悪戯っぽく目を細めて、声をとろりと絡めてくる。

「もう夜も更けましたね。寝る前のサービス、いかがです? ちゃんと洗ってきましたよ」

カレブの呼吸が、その...

ログインして続きを読む