第18章

世論の殺傷力なんて、彼女は痛いほど知っている。これが広まれば、デザイナーとしての信用は簡単に潰される。しかも――松野博にまで火の粉が飛ぶ。

沈村薫子は大きく息を吸い込み、すぐさまツイッターを開いた。事実を正すための、毅然とした声明を打つつもりだった。

文字を半分ほど打ったところで、周防利幸からの着信が、またもや矢継ぎ早に飛び込んでくる。

「沈村さん、ネットの記事は絶対に気にしないでください。ご自身で反応もしないで」

受話口の向こう、周防利幸は焦っているのに声は妙に落ち着いていた。

「松野様、さっきもう目を通されました。――世論なんて放っておけ、と。沈村さんは安心してデザインだけして...

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