第17章 家族を片付ける

高級住宅街の警備はいつも甘くはなく、多くが専門のセキュリティ会社と提携し、元軍人が多い。

こういった人々は一般人なら余裕で対処できるが、残念なことに、今日彼らが相手にしているのは松本渚だった。

彼女はゆっくりと目を上げ、少し不遜な態度を収め、車内の男を見つめ、松本保明を凝視した。

「彼はただ私を送ってきただけ。関係ないから、行かせて。家の問題は、自分たちで解決するわ」

松本保明もそのつもりだった。主に彼も、この男が高級車に運転手まで付けていることを見て、おそらく金持ちなのだろうと思った。

万が一、何か大物を怒らせないよう、彼は手を振り、道を開けるよう指示した。

藤原時はゆっくりと...

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