第4章

イザベラ視点

午前三時。モレッティ邸の主寝室に、胸を抉るような悲鳴が響き渡った。

書斎から飛び出したアレクサンダーは、階段を三段飛ばしで寝室へと駆け上がった。ドアを押し開けた瞬間、目に飛び込んできたのは、ベッドの上で体を丸め、死人のように青白い顔で小刻みに痙攣するイザベラの姿だった。

「ベラ!」

彼はベッドサイドに駆け寄った。

そして、血が目に入った。

大量の鮮血がイザベラの両脚の間から溢れ出し、白いシーツを真紅に染め上げていた。彼女は必死に腹部を抱え込み、その瞳には苦悶と絶望の色が浮かんでいた。

「いや……いや……」

イザベラは弱々しく囁いた。

「私の……赤...

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