第113章 何の価値もない

その一言が落ちた瞬間、会場がどっとざわめいた。

「はあ? 国際均衡機構? あり得ないだろ。なんで月岡古雅を陥れようとするんだよ」

「無理無理。キャサリンなんて狂犬みたいなもんだし、適当に噛みついてるだけじゃない?」

月岡古雅の瞳の奥に、冷たい光が走る。

やっぱりだ。キャサリンは救いようがないほど浅はかで、丸井嘉年に都合のいい鉄砲玉として使われている。

月岡古雅は淡々と問う。

「証拠は?」

キャサリンは慌てて首を横に振った。

「ないわ。ただの推測よ……」

どう推測したのか――今それを説明している時間もない。

けれど、この様子だと嘘をついているようにも見えなかった。

月岡古...

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