第116章 道連れ

国際均衡機構理事会からの辞退通知は、最も格式ばった公文書の体裁で――丸井嘉年の手元へ届けられた。

薄い紙切れが一枚。たったそれだけなのに、千斤の重みで、彼の最後の希望を粉々に踏み潰した。

辞退理由は明確で、冷たかった。複数の罪状、揃いすぎるほどの証拠。理事会で、彼のために口を挟む者は一人もいない。

誇りだった肩書きも、権力も、人脈も――一夜にして根こそぎ奪われた。

かつての「友人」たちを探し回った。返ってきたのは、冷たい顔と、鼻先に浴びせられる灰だけ。

最後に残ったのは、くたびれたスーツケース一つ。彼は街外れの、いちばん安いデパートに転がり込むしかなかった。

壁の塗装は剥げ落ち、...

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