第125章 慈善の象徴

電話の向こうで、柊木おばあ様の声が露骨に不機嫌さを滲ませた。

「柊木禅司! 電話に出るくらいはできるのね? てっきり女に骨抜きにされて、家の場所まで忘れたのかと思ったわ!」

柊木禅司はソファにもたれ、目を細めたまま冷えた声で返す。

「用件だけ言え」

「柊木家に戻りなさいって言ってるの、聞こえた?」柊木おばあ様が鼻で笑う。「月岡古雅がうちの子を身ごもってるのに、家で大人しく安静にしないで、毎日ふらふら出歩いて……みっともないったらないわ!」

禅司は庇う気配を隠しもしない。

「古雅ちゃんは行きたい所へ行く。やりたいことをやる。口を出す権利がある人間なんていない」

「あなた……!」柊...

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