第19章 どれだけのこと隠しているの?

彼にそう言われて、相沢千夏はふっと笑った。バッグから小さなボトルを取り出し、差し出す。

「ミントオイル。嗅いだら少しは楽になるはず」

すぐに、今度は錠剤を一つ手渡した。

「はい。酔い止めも」

酒井陽介は一瞬きょとんとしてから受け取った。

「ありがとう。でも……なんでそんなに用意がいいんだ?」

「出かけるときに、ついでに持っただけ」

相沢千夏は淡々と言う。

日が傾き、夕焼けが薄く伸びる。遊園地の人影もまばらになっていった。

「このへんで飯にしない? なんか回復してきた」

酒井陽介が提案し、相沢千夏はうなずく。

二人は遊園地を出て、少し外れた細い道をゆっくり歩いた。人通りは...

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