第61章 行方不明

「どう? この新しいお家、気に入ったかしら」

相沢千夏の背後に立つ短髪の女は、黒いトレンチコートを羽織りながら、ひやりとした声でそう問うた。口元には笑みがある。けれどそこにあるのは、残忍さだけだった。

相沢千夏は首だけで振り向き、女を一瞥した。

その目に恐怖はない。あるのは軽蔑と、わずかな憐れみだけ。

その反応が気に入らなかったのか、短髪の女は眉をひそめ、不機嫌そうに命じた。

「檻に入れて」

「はい!」

大柄な男たちは最初からうずうずしていたのだろう。遠慮の欠片もなく、相沢千夏の腕をつかみ、引きずるようにして鉄檻へ押し込む。

相沢千夏は乱暴に押されてよろめいた。中へ入る拍子に...

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