第25章

西原雨子は気まずそうに、さらにうつむいた。

「私なんかに聞いてもらうだけで十分だよ。教わるなんて、そんな大げさな話じゃないし」

姉妹はしばらく当たり障りのない会話を交わし、そのあと西原七海は、西原雨子が部屋のドアを閉めるのを見届けた。

それから少し考え、西原七海は2階へ向かった。

西原海人の書斎の前で足を止め、こんこんと扉を叩く。

「七海か? どうした」

西原海人は手にしていた本を置き、気づかわしげに娘を見た。

西原七海は向かいに腰を下ろしたものの、どこか言いにくそうに視線を揺らした。

「お父さん、ちょっと……言うべきか迷ってることがあるの。雨子のことで……」

「なんだ、お...

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