第43章

うっぷんを押し殺し、藤原英世は冷ややかに言った。

「先に入るぞ」

宮殿さながらに絢爛豪華なホールへ足を踏み入れた途端、三人にはいくつもの視線が集まった。

藤原英世に気づいた者たちは、次々と近寄ってきて挨拶を交わす。

中には、彼が二人もの美女を連れていることを面白がり、一人くらい譲ってくれてもいいだろうと冗談めかして口にする者までいた。

「藤原様、こんな美人をお二人も連れていては、さすがに手が回らないでしょう。こちらの綺麗なお嬢さん、私にお任せいただけませんか?」

いかにも名家の若様といった風情の若い男が、西原雨子に向かって眉を上げる。

その言葉が終わるや否や、今度は三十前後の男...

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