第104章

島宮奈々未は慌てて駆け出し、丹羽光世も足が不自由なふりをやめ、車椅子から立ち上がって夏目太郎を抱きかかえ、その後を追った。

階下にたどり着いた島宮奈々未は、ちょうど島宮健太が車に運び込まれるのを目撃した。

「あなたたち、何者なの!その人を下ろしなさい!」

二人の男は顔を見合わせると、素早く車に乗り込み逃走した。

生身の島宮奈々未が車に追いつけるはずもなく、彼女はとっさに車のナンバーを記憶した。

「一体誰が健太をさらったの?今すぐ警察に連絡するわ」

島宮奈々未は焦燥感に駆られていた。誰が島宮健太を狙ったのか、ましてや病院内で拉致するなんて、全く見当もつかない。

「落ち着け、俺が必...

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