第126章

島宮奈々未から夏目太郎を託されると、夏目太郎は待ちきれない様子で川崎正弘の手を引っ張り、外へと駆け出した。

 川崎正弘は面白そうに笑った。

「急にどうしたんだ? お前よりも綺麗な顔立ちをしている奴がどんな顔か、気になって仕方ないのか?」

「川崎おじさん、その夏目海人って誰なの?」

 夏目太郎は賢い子だ。自分の推測をそのまま口に出すようなことはせず、幼いながらも慎重に探りを入れた。

「川崎おじさんの義理の息子さ」

 どうせ丹羽光世がそう言ったのだし、夏目海人本人からも義父と呼ばれたことがある。川崎正弘はその流れに乗って、本当に夏目海人の義父として振る舞うことにしたのだ。

 それを...

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