第44章

島宮奈々未も非常に驚いていた。

彼女は木下家の財産を狙ったわけではなく、ただ木下家の養女という肩書きを得て、島宮家を不快にさせたいだけだった。

株式三パーセント。これで彼女は一気にお金持ちになったのだ。

綾田雪菜も事前にこのことを知らず、驚いた様子で木下逸夫を見つめた。大事なことになると、綾田雪菜はいつも木下逸夫の判断に従っていた。

彼女は信じていた。木下逸夫がこの決断をしたのには、必ず深い意味があるはずだと。

綾田雪菜は驚きを覚えていたものの、顔には出さず、終始笑みを浮かべていた。

島宮雪乃は嫉妬で発狂しそうだった。思わず口走った。「木下逸夫は頭がおかしくなったのよ。株式三パー...