第56章

島宮奈々未は昼休みを利用して、インターネットで幼稚園を探し、園長先生に電話をかけ、夏目太郎の状況を説明した。

「男の子で、四歳ちょっとです。太郎はとても賢い子なんです。園長先生、よかったら明日太郎を連れて来ますので、直接見ていただけませんか……」

島宮奈々未は希望していた公立幼稚園に入園できず、近隣の幼稚園をいくつも検討したが、結局私立幼稚園しか選択肢がなかった。

しかも子供の教育費が大きな出費になることに気づいた。

これからもっと頑張って働かなければならないな、と思った。

会社の近くの幼稚園を探そうと考えていた。そうすれば朝は自分が太郎を送り、仕事が終わったら帰り道に迎えに行ける...

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