第17章

「――あの女が恥をかくところを、じっくり見たいだけだ」

何も分かっていないド素人が、いきなりこんな仕事を仕上げられるわけがない。データって何か分かってるのか? 精度とは何か、理解しているのか?

薬の溶解度が何か、知っているのか?

加藤淳史は身をかがめ、彼女の唇に軽くキスを落とした。

「大島莉理がミスしたら、田中社長に言えるだろ。研究開発部には、役立たずはいらないってな」

狙いは最初からそれだった。追い出すこと。そこに尽きる。

「……じゃあ、もし完成させたら?」

「ありえない」

田中尚哉からは、わざわざ釘を刺されていた。大島莉理は研究のことなど、まるで分からない。だから、しっか...

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