第23章

水が頬をつたって落ちる。大島莉理は目を閉じたまま、前田美咲がすかさず紙ナプキンを抜き取り、そっと拭ってやった。

青山大輔が大島莉理の前に立ちはだかり、田中友里子を睨みつける。

「誰だよ、あんた。いきなり手ぇ出して」

田中友里子は青山大輔を一瞥し、続けて大島莉理へ視線を移した。顔に「やっぱりね」とでも言いたげな色が浮かぶ。

「やっぱりこの女、落ち着きがないと思ってたのよ。うちの息子から財産権を騙し取ったと思ったら、次は男探し? しかも一人じゃなくて二人? 大島莉理、恥ってもの知らないの?」

青山大輔は目を見開き、怒りで顔が赤くなる。

「でたらめ言うなよ! 俺たちと莉理さんが、そんな...

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