第10章 秋月さん、あなたは私によく似ている

秋月雫の耳の奥で、九条美月の恨みに満ちた言葉が反響していた。

 後悔させてやる、と彼女は言ったのだ。

 秋月雫は無表情のまま、九条美月の番号を呼び出した。案の定、十数秒呼び出し音が鳴っただけで通話が繋がった。

「ふん、自分から電話してくるなんてね。随分と強気だったくせに?」

 電話の向こうの九条美月は得意げだ。

 秋月雫は淡々と尋ねた。

「どこにいるの?」

 九条美月が住所を告げる。

 秋月雫は通話を切ると、そのままタクシーを拾って現地へ向かった。

 三十分後、スカイラウンジ。

 普段この手の店に縁のない秋月雫は、煌びやかなネオンと喧騒に馴染めず、足を踏み入れた途端に目眩...

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