第17章 謝罪

秋月雫がフロアマネージャーの元へ足を運ぶと、彼はちょうど一人の女と話し込んでいるところだった。

 その女の顔を見て、秋月雫はぴたりと足を止めた。これ以上、近づく気にはなれない。

 その相手は他でもない、以前言いがかりをつけてきた高校の同級生だったからだ。

 今となっては、秋月雫は彼女の名前すら思い出せていない。

 もちろん、当時のことを根に持ってやり返すつもりもなかった。ただ、触らぬ神に祟りなし、だ。

 秋月雫がきびすを返そうとしたその時、背後からその同級生の、怯えと歓喜が入り混じったような声が響いた。

「秋月雫! 待って!」

 以前の趾高気揚とした態度とは比べものにならない。...

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