第184章 もう一度チャンスをくれ

三年という月日が、蘇氏と九条グループの提携関係を根深いものにしていた。

 もし九条時夜と白川ゆらの婚約が白紙に戻れば、多くの事案が根本からの見直しを迫られることになるだろう。

 何しろ蘇恒は無能であり、蘇氏は決して良きパートナーとは言い難いのだから。

 九条時夜はしばし沈黙した後、口を開いた。

「母さん、言ったはずです。この件は俺が処理します。母さんは口出ししないでください」

「なら、しっかり始末をつけるのね。白川ゆらは、見かけほど単純な女じゃないわよ」

 【降りてこい】

 秋月伸司と秋月朝香を寝かしつけた後、ニュースでもチェックしようとスマホを手にした秋月雫の目に飛び込んでき...

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