第198章 一体誰が君を狙っているのか?

白川ゆらの大きな瞳から、大粒の涙がぼろぼろと零れ落ちる。その姿はどこまでも儚げで、そして無垢に見えた。

 秋月雫はその場に立ち尽くし、目の前の光景を眺めながら、心の底から湧き上がる複雑な感情を噛み締めていた。

 以前なら、九条時夜と白川ゆらが共にいる姿を目にするだけで、胸が張り裂けそうだった。

 今はもう気にしていないはずなのに、それでも心の闇が顔を覗かせるのだ。

 不倫をしたクズ男と、既婚者と知りながら関係を持った泥棒猫。どうしてそんな連中が幸せになれるというのか?

 彼らは過去の行いに対する報いを受けるべきではないか!

 だが、今は……。

 手術室にいる緒方ハルのことを思う...

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