第201章 全部お前のせいだ

私に、できるの?

 秋月雫は心の中で、そっと自問した。

 帰国前、彼女は肉親と再会する場面を幾度となく夢想し、家族団欒の温かさを分かち合えることさえ期待していた。

 だが現実は、強烈な平手打ちのように彼女の頬を打ち据え、残酷な真実を突きつけてきたのだ。

 一度きつく瞼を閉じ、彼女は深く息を吸い込んだ。

「あの子のそばに、もっといてあげよう」

 確かな証拠がない以上、まだ諦めるわけにはいかない。

 万が一ということもある。緒方ハルには当時、そうせざるを得ないっぴきの事情があったのかもしれないのだから。

 九条グループ。

 秋月雫は自分のデスクに座っていたが、珍しく文献資料には...

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