第58章 なぜここにいる?

――彼女の愛は、突然消え失せてしまったのか?

 九条時夜は、秋月雫の瞳から光が消え失せたことに気づいていた。

 かつては、彼が何をしようとも、その瞳は期待に満ちて彼を映していた。だが今、彼女の眼差しは氷のように冷たく、まるで砕けた氷片が骨の髄まで突き刺さってくるかのような鋭さを帯びている。

 まさか、本当に自分への愛が尽きたというのか?

 いや、そんなことは決して認めない!

 高杉蓮であれ、如月海であれ、他の男が彼女に近づくことなど断じて許しはしない!

「秋月雫を見張れ。どんな些細なことでも、すぐに私に報告しろ」

 *

 病院。

 秋月雫がいつものように検査を受けると、医師...

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