第21章

 葦原弘岡は宮沢詩音の写真を受け取ると、しばらくじっと見つめ、それからまた私の体を弄びながら口を開いた。

「この女、まあそこそこ見られる顔はしてるな。安心しろ。おまえの代わりに、きっちり痛い目を見せてやる」

「その代わり、俺があいつを片づけたら約束しろ。呼んだときは、いつでも来い」

 その意味くらい、私にもわかる。

 一度私を抱いたせいで、これから先はきっと、この体を簡単には手放せなくなるつもりなのだろう。

 私は日本に戻ってきた。森原奥様になるために。

 けれど、そこへ辿り着くまでの道のりが長いこともわかっている。今の私のそばに、他に使える男はいない。だったら当面のあいだ葦原弘...

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