第24章

 その男は――ほかでもない。昨日顔を合わせた、昔の同級生の周防明広だった。

 周防明広は、葦原様の男たちが私の体を引きずり、連れ去ろうとしているのを見るなり、瞬時に顔色を変えた。怒りに任せて拳を握りしめ、葦原様に殴りかかった。

 葦原様も不穏を察したのか、すぐさま応戦する。

 すると手下たちも黙ってはいない。親分が殴られたと見れば、わっと一斉に飛びかかってきた。

 周防明広は背が低いわけじゃない。けれど長年のデスクワークで体はどこか頼りなく、しかも相手は数が多い。もみ合いになった瞬間から、勝負になっていなかった。

 葦原様は顎で指図し、周防明広を徹底的に痛めつけさせる。

 嫌な予...

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