第45章

『口の利き方には気をつけなさい。今夜のこと、三人目に知られたくないの』

『あなたはお金目当て、私は身体目当て。私を気持ちよくしてくれたら、お金はいくらでも出す。でも――今夜のことを漏らしたら、責任を取ってもらうからね』

 声は氷みたいに冷たく。視線には、名家のお嬢様めいた鋭さを宿して言い切った。

 男は金を手にした興奮の真っ最中だった。

 スマホの画面に並ぶ数字を何度も確かめながら、へらっと笑う。

『姐さん、安心して。今夜のことは、腹ん中で腐らせて死んでも、一文字だって喋らねえ』

『今夜は何もなかった。俺は姐さんを知らない、姐さんも俺を知らない。それで終わりっす』

 その態度に...

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