第4章
午後七時ちょうど、幸村真尾が冷凍の弁当をゴミ箱に捨てたところに、玄関のチャイムが鳴った。
重い足取りで玄関へ向かうと、そこにはガラス製の耐熱皿と赤ワインのボトルを手に、柳崎千早が立っていた。
「こんばんは、真尾さん」
彼女は優しく言った。
「ちゃんと食事、とってないんじゃないかと思って。あなたの好きなものを持ってきたの」
幸村真尾は凍りついた。
「……わざわざ、ありがとう」
彼は耐熱皿を受け取った。チーズからはまだ湯気が立ち上り、香ばしい匂いがした。
柳崎千早は彼についてキッチンに入ると、手慣れた様子で食器棚から皿を取り出し始めた。その家の間取りにやけに詳しい様子...
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チャプター
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3. 第3章
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