チャプター 231

エル視点

カリスタの顔から血の気が引いていくのが見えた。金色の瞳が怒りと恐怖の間で揺らめいている。近親相姦の恋がもたらす結末についての私の言葉は、明らかに彼女の胸に突き刺さったようだ。それでも、彼女が完全に我を失う寸前でかろうじて踏みとどまっているのがわかった。

「自分が賢いつもりなのね」怒りと恐怖が入り混じった声で彼女は囁いた。爪はまだ伸びたままだが、今はわずかに震えている。「何もかもわかってるつもりなんでしょう」

「十分わかっているわ」血管を駆け巡る恐怖にもかかわらず、私は声を平然と保ちながら慎重に言った。「ピーターへの想いと、その想いが二人を破滅させかねないという知識との間で、あな...

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