チャプター 78

ブラッド視点

俺は、素肌の胸に押し付けられたマリッサを見下ろした。その瞳は、勝利を確信しているかのように輝いている。彼女の発情した匂いが、いつもつけているあの甘ったるい香水の匂いと混じり合い、辺りに充満していた。吐き気がする。

「そんなに……欲しいのか?」俺は声を低くし、危険な響きを滲ませて尋ねた。だが、彼女はそれを完全に勘違いしていた。

彼女の顔が必死な希望で輝き、激しく頷く。「ええ、ブラッド! あなたのためなら何でもするわ!」

俺は唇に冷ややかな笑みを浮かべたが、目は決して笑っていなかった。琥珀色の瞳で計算ずくの無関心さを装いながら彼女を見回し、腰に手を回してアルファとしての威圧感...

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