第250話

エラ

衣装掛けに飾られたドレスが素晴らしいと思っていたけれど、私の身に着けた姿には比べものにならない。こんな服は見たことがない。真珠のような光沢を放つ生地が私の曲線に沿い、胸の間に深く開いた襟元と細いストラップが背中と脇をほぼ完全に露わにしている。スカートは輝くシフォンのカスケードへと広がり、歩くたびに後ろに優雅に流れる控えめなトレーンがついている。

もちろん、メイクを涙で台無しにするという脅しはすぐに現実となり、目に涙があふれてコラとイザベルに手を伸ばし、感謝の言葉と二人への愛の告白をとりとめもなく口にする。彼女たちは数分間私をなだめるが、やがて姉が強く言い放つ。

「もういい」三度目の...

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