チャプター 21

エルサ

医療センターの薬局でサポーターを買いながら、足首のズキズキとした痛みなど、胸にのしかかる重みに比べれば些細なことのように思えた。

内なる狼が情けなくクンクンと鳴き、私たちを拒絶したアルファをいまだに恋しがっている。『黙れ』と、私は心の中で唸った。『あの人は私たちを欲しがってなんかいなかった。本気じゃなかった』

彼が住む高級マンションのエレベーターに足を引きずって乗り込み、震える指でペントハウスの階のボタンを押した。この空間は常にドレイクの縄張りだと感じていた。彼の匂いが染みつき、彼の趣味で飾り付けられた場所。私はただの一時的な備品に過ぎなかったのだ。

アパートに入ると、中は静ま...

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