チャプター 33

エルサ

タイル張りの床を見つめていると、首筋がカッと熱くなった。巨乳に、くびれた腰。十年間の忠誠心と、残業と、犠牲が、結局はそれに集約されるのだ。私の、ヤれる身体のパーツに。

完璧なアシスタントとして十年、数百万ドル規模の取引をこなし、国際的な問題さえも丸く収めてきたというのに、私のことなど何も知らない噂好きの狼たちに、ただの身体的特徴へと貶められるなんて。

最悪なのは? 彼女たちの言う通りだったこと。自分の能力が、地位や見た目よりも重要だなんて思っていた私が馬鹿だったのだ。

暗闇の中、ドレイクの指が私の指に触れ、私はビクッと身を引いた。この歪んだ力関係を十年もの間、強固にしてきた張本...

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