チャプター 37

エルサ

ストーン家の屋敷に続く長い私道に入ると、邸宅は温かい光に包まれていた。

私はドレスのしわを伸ばし、バックミラーで身だしなみを確認する。入院していたにもかかわらず、見た目はまあまあといったところだろうか。もっとも、目の下の濃い隈が別の物語を語っていたが。深呼吸を一つして、焼き菓子の箱とギフトバッグを掴み、玄関へと向かった。

とにかく、これを乗り切るだけ。笑顔で、礼儀正しく。そして、さっさとここからずらかる。

到着したときには、ディナーはすでに真っ盛りだった。広々としたダイニングルームはパックのメンバーで埋め尽くされ、それぞれの地位に応じて席が配置されている。ドレイクはテーブルの主...

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