チャプター 48

ドレイク

エリックは俺の激昂にも感心しないといった様子で片眉を上げた。「お前の女? 集会ではそんなこと言ってなかったはずだが。確か、お前の正確な言葉は『オメガと正式につがうつもりはない』だったと思うがな」

その言葉の真実が、ウィスキーよりも胸に刺さった。やめたはずの煙草に無意識に手が伸びる。何かをしていなければ、内側から掻きむしる罪悪感から気を逸らすことができず、指がうずいた。医者の言葉が脳裏に響く――『流産は、極度のストレス、アルコール摂取、そして重度の胃炎が原因でしょう』。子供。俺の子供。いなくなって初めて、その存在を知った子供だ。

病院のベッドで青ざめて意識を失い、シーツを血で汚し...

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