チャプター 6

エルサ

ジェームズはさっと私から身を引くと、顔を青ざめさせた。

「ストーンさん、私はその、まさか――」ジェームズはしどろもどろになったが、その言葉は最後まで続かなかった。ドレイクがすでに車のドアをこじ開け、殺意に満ちた匂いをあたりに撒き散らしていたからだ。

私はその隙を逃さず、車のドアを押し開けてよろめきながら外に出た。足ががくがくと震え、危うく倒れそうになる。

「クソ犬が」息の下で吐き捨てる。怒りと屈辱が、酸のように身体を内側から焼き尽くしていく。

引き裂かれたブラウスははだけ、スカートはみっともなくめくれ上がっている。抵抗したときにジェームズに殴られた顔が、じくじくと腫れていくの...

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