チャプター 62

エルサ視点

やっぱりね、と私は思い、喉の奥からせり上がってくる胃酸を飲み込んだ。ドレイクがカウンターに近づき、私の希望を聞きもせずに二人の女の分だけ注文するのを、私は後ろに下がって見ていた。驚きはしない。今日の私はただの「お手伝い」だ。クリップボードを片手にメンテナンスの問題点や入居率を記録する係。彼の人生における「本命」の女性たちが女王様のような扱いを受けている間、私はただの脇役でしかないのだ。

スーザンは嬉しそうな笑顔でアイスクリームを受け取ると、ドレイクから視線を外さずに、わざとらしく最初の一舐めをした。ヴェラも負けじと、小さな銀のスプーンで上品にアイスを口に運ぶ。その時に漏らした甘...

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