チャプター 48

マックス視点

リリーと僕は家の前の階段に静かに座り、それぞれの物思いに耽っていた。キャシーの傷ついた表情が、僕の脳裏に深く焼き付いて離れなかった。

「最悪だったな」僕はそう呟き、足元の小石を蹴った。石はコンクリートの上を転がり、草むらへと消えていった。僕はがっくりと肩を落とした。

リリーはぬいぐるみを抱きしめ、すり切れた毛並みを不安げに指で撫でていた。「キャシー、ママがわざと自分を捨てたと思ってる」彼女は今にも消え入りそうな声で言った。「すごく悲しそうな顔をしてたよ、マックス」

僕は罪悪感を覚えながら頷いた。そして大きく深呼吸をした。「ママに話すべきかもしれない。僕たちがこっそりキャシ...

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