チャプター 49

キャシー視点

窓辺の小さな椅子に座り、私はぽろぽろと涙を流していた。

顔を拭っても、涙は次から次へとあふれてくる。隣に座っていたテディベアを、心の痛みが消えてくれるかのように、ぎゅっと抱きしめた。

ドアが開き、パパが入ってきた。泣いているところを見られたくなくて、慌ててうつむいたけれど、もう遅かった。

「どうしたんだい?」パパの声は、柔らかくて優しかった。パパは私の椅子の肘掛けに両手を置き、そばにかがみこんだ。直接触れられはしなかったけれど、そこにパパがいるのを感じられた。

パパを見上げると、また目が焼けるように痛くなってきた。

口を開けたり閉じたりしたけれど、言葉が出てこない。も...

ログインして続きを読む