第7章
栞奈視点
翌朝、病院に足を踏み入れた瞬間から、何かがおかしいと感じた。
受付の愛子は、私と目を合わせもせず、冷たく頷いただけ。廊下ですれ違う同僚たちは、私の姿を見てひそひそと囁き合い、すぐに散っていく。
一体、何が起こっているの?
スクラブに着替えたところで、主任の芹香さんがロッカールームのドアの前に現れた。
「栞奈さん、少しお話があります」その口調は、いつもよりずっと堅苦しいものだった。「主任室まで来てください」
芹香さんはドアを閉め、私に座るよう促した。
「あなたの勤務態度について、病院側にいくつか懸念が寄せられています」
「懸念、ですか?」
私は、冷静さを...
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