私は一生あなたを待っていた

セイン

くそっ!

リトル・ウルフが飛び出した。何が起きたのか、どう関係を修復すればいいのか、考える暇さえない。分かっているのは、俺の番(つがい)が俺から逃げようとしていること、そして彼女を失うわけにはいかないということだけだ。

絶対に失わない。

俺は誰も彼も失ってきた。

彼女まで失うわけにはいかないんだ。

彼女は階段を駆け下りていく。部屋に閉じこもって俺を拒絶するつもりなのか――そっちの方がまだマシだが――それとも完全に出ていくつもりなのかは分からない。どちらにせよ彼女は速いが、俺ほどじゃない。階段を降りる間、俺はわざと距離を保ち、十分に逃げおおせていると思わせてやる。転んで怪我で...

ログインして続きを読む