マインドリンクス・ゴーン・ワイルド

セイン

目の前でアイラが崩れ落ちていく姿は、俺の心を抉るには十分だった。あれだけのことがあり、あんな行動を強いられた後だというのに、彼女は俺が友を失ったことを気に病んでいる。こんなことになるべきではなかった。そして今、子狼はこれまでの全てに加えて、この重荷まで背負って生きていかなければならないのだ。俺は彼女にふさわしい人生を与えようとしているというのに、自分の問題を彼女自身のものにしてしまい、一生彼女を苛むことになりかねない行為を強いてしまった。

初めて手を下した相手のことは、決して忘れられないものだ。正当な理由があろうとなかろうと、その記憶は常に心のどこかに残り続ける。それは起爆剤であり...

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