第219章

秋山棠花は少し考えた末、やはり叔父さんたちと一緒に帰るのはやめておこうと決めた。

今の彼女には、どうしても祖父に顔向けする勇気がなかったのだ。

「叔父さん、今は帰りたくないの。清水マンションまで送ってくれないかしら。これ以上、お祖父様を驚かせたくないし……」

安田延司が口を開くよりも先に、三男の安田礼が異を唱えた。

「どうして帰らないんだ?」

「棠花、安田家こそがお前の家だろう。お前が帰らなければ、親父がどれほど心配するか」

「叔父さん、私は……」

秋山棠花は言葉に詰まり、胸の奥に苦いものが込み上げた。

事態を引き起こしたのは藤原光弘なのに、その結果を背負わされるのは自分だと...

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